フォローアップ女子会レポート(その6)
5回にわたって開催してきましたフォローアップ女子会、
最終回・6人目のゲストは、
弁護士の分部りかさんでした。
参加者に法学部2回生の方がいて、
進路についても考えているということもあり、
分部さんご自身の経歴から助言をしていただいたりもしました。
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◆ 一般企業からカウンセラー、そして弁護士へ ◇
分部さんは法学部卒業後、一度一般企業に就職され
ほどなくして退職、
心理学部に学士入学し大学院まで進学してカウンセラーを志し、
女性センターで相談員などの仕事に就かれました。
しかし、カウンセラーの雇用が不安定であることから、
弁護士を目指そうとロースクールに進学、
司法試験に合格して現在にいたった、とのことでした。
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分部さんにとって、社会人経験をした後に弁護士になったことは、
仕事の上でプラスになることが多いと感じるそうです。
それぞれの場所で多くのことを学び、
問題意識をもって自分がやりたいことにつながる道を選んで、
それらの経験が現在の糧になっている、
という言葉は
これから社会人になってゆく人たちに
ぜひ伝わって欲しいと感じました。
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◆ 弁護士という職業 ◇
弁護士という仕事についても、
分部さんの実体験をもとにお話しいただきました。
まず、職業としての弁護士の魅力として、
一つの事件に最初から最後まで関われることで達成感があり、
毎回ではないが依頼者に感謝される仕事でもある、
という点を挙げられました。
また、働き方としては、雇われずに独立して
収入をえている弁護士も多く、
自分の状況にあわせて働きかたを調整しやすいとのことで、
育児との両立も比較的可能である
ということもおっしゃっていました。
ただ、独立しているということは保障がないということでもあり、
そういう意味での緊張感はつねにある、
さらに弁護士の数が増えてきたことにより、
経済的に厳しい状況もあり、
企業に就職する弁護士もいて、
どういう進路を選ぶかは本人の意思によるのだそうです。
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◆ 法律婚と事実婚 ◇
分部さんから参加者に、
「法律婚と事実婚で大きく違う点は?」
との問いかけがありました。
こたえは「相続」。
ただし、きちんと遺言を作成していれば
そこもある程度クリアできるとのことで、
その他の点については
事実婚であってもおおむね法的に保護されている
ということでした。
パートナーと生活を共にするとなると
いずれは婚姻関係に、と結び付けがちかもしれませんが、
いずれを選択するにせよ、
そのメリット・デメリットを知った上で
おたがいに話し合いって決められるのがよいのだろうな、
と思いました。
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◆ 奨学金のこと ◇
さらに学生さんたちに知っておいてもらいたいこととして、
奨学金についてのお話もありました。
奨学金の返済が負担となり自己破産に至ることもあるなど
社会問題となっていますが、
対応策も考えられるので、
困った時にはできるだけ早く弁護士に相談したらよいのだそうです。もしこれから先、奨学金返還で困ることがあったら、
ぜひこの言葉をおもいだしてくださいね。