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講座報告:男性性被害者をめぐる神話と事実

男性性被害をめぐる神話と事実

講師:玄野武人(くろのたけと)さん
日時:2006年1月22日(日) 午後1:30~4:00
場所:長岡京市女性交流支援センター

今年1月22日(日)に、学習会「男性性被害をめぐる神話と事実」を開催しました。フェミニストカウンセリングは、その誕生から、女性に対するさまざまな暴力に光をあて続けてきました。男性の性被害についてはどうでしょうか。わたし自身は、この問題に対する認識が浅く、これまで多くの被害を軽視し、当事者を不可視化し続けてきたと思っています。

今回は、身近な人たちを対象にした学習会とし、当日は、フェミニストカウンセラーや女性の支援活動をしている人、WCKのフェミニストカウンセリングを実践する講座のメンバーなど21名が、玄野武人さんのお話を伺いました。
ブログ掲載にあたり、玄野さんが、メッセージと当日の内容について書いてくださいました。

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男性の性被害は人類の長い歴史の中でつねに否認され秘密にされてきたために、その実態がほとんど理解されていません。

しかし、性暴力は老若男女を問わず、誰が受けてもつらく悲しい体験となります。
また男性性被害の実態を知ることで、それまでとは違った性暴力の局面への新たな理解が深まることもあります。

私の知る範囲では、日本では90年代の終わりから男性の性被害者同士が、しばしば散発的な出会いの機会を持つようになりました。
今わたしが参加している男性サバイバーのための自助グループは、2001年に発足したグループで、現在もなお続いています。
また、わたしは男性性被害をテーマにしたホームページ(下記)の運営も行っています。

ホームページ名:If He Is Raped
アドレス(URL):http://www.comcarry.net/~genbu/index.html

北米では80年代に男性性被害への認識が広まり、80年代の終わりから男性性被害に関する大規模な学術大会が継続的に開かれ、すでに書籍や論文も出版されるようになっています。
今回の学習会は専門職の方が中心でしたので、男性性被害の一般的な実態以外に、サバイバーの性的な癒し、サバイバーが起こす加害とその防ぎ方、セラピーにおけるサバイバーの性愛転移、セラピストによる性的搾取など、普段あまり話せないことも、わたしの狭い経験や知見にもとづいてお話し、参加者の方のご意見をいただきました。

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玄野さんのお話は、長年にわたりこの問題に取り組んでこられた方ならではのもので、男性性被害の実態や当事者の状況(詳しくは玄野さんのホームページをご覧くださいね)を知ることで、「男性=加害者」「女性=被害者」という図式だけではみえてこないものが見えてくるようで、眼がひらける思いでした。 
自助グループ(とてもパワフルです)を安全な場所にするための創意工夫に感嘆し、自助グループが根をはっているのを感じて暖かい気持ちになり。また、性的癒しに関しても多くの示唆をいただきました。
玄野さんとの出会いに感謝しつつ、まだ、つながることができていないたくさんの人たちとつながって、人が人を力によって支配するという構造(わたしの内なるものでもあるのです)を変えていけたら…と思い描いたのです。(わらし)

少年への性的虐待―男性被害者の心的外傷と精神分析治療

作品社


by WCK-News | 2006-08-02 00:00 | WCK公開講座報告

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